昔のえらい人は言った
「人間の心には互に矛盾した二つの感情がある。
勿論、誰でも他人の不幸に同情しない者はいない。
所がその人がその不幸を、どうにかして切りぬける事が出来ると、
今度はこつちで何となく物足りないやうな心もちがする。
少し誇張して云へば、もう一度その人を、同じ不幸に陥れてみたやうな気にさへなる。
さうして何時の間にか、消極的ではあるが、或敵意をその人に対して抱くやうな事になる。」
むー・・・言い得て妙と言うか、
人間誰しも、心の奥に少しはあるような部分を露わにしたと言うか・・・
他人の不幸は蜜の味って、昔からよく言うもんね。
人間、他人の不幸は願わないが、他人がみな自分より幸福と言うのも望まないんやろう・・・